2023年9月10日(土)・11日(日)の2日間、JEA西日本歯内療法学会学術講演会が大阪歯科大学100周年記念講堂にて行われました。土曜日は午後から6名新進気鋭の先生からテーブルクリニックがあり盛況でした。日曜日は6名のベテランの先生から長期予後に関する講義がありました。3年ぶりの講演会でみなさん楽しんでおられました。私は日曜日の最後のスピーカーとして登壇いたしました。タイトルは“根尖開放歯根管治療の長期症例についての考察”でした。以下、抄録を添付します。『根管治療の目的は根尖性歯周炎の予防と治療です。根尖病変を有する症例では外部吸収がすでに起こっており根尖孔外にバイオフィルム形成も進んでいるかも知れません。このような場合、作業長を決定し根管形成を行う上でアピカルストップを付与することが難しい可能性が考えられます。そうすると根尖破壊や根管充填時でのオーバーフィリングにつながることも十分予測出来ます。歯根完成歯ではそのような状況でもリカバリー対応は可能と考えられ、従来法の根管治療で問題解決出来ない場合でも外科的歯内療法で治癒に導くことが可能です。しかし歯根未完成歯では残存歯質も薄くバイタリティーの確認も難しい上に、寛解しない場合の外科治療も受け入れられないこともあり、臨床でのジレンマに陥る可能性があります。本発表ではこれらを考慮し、歯根完成歯および歯根未完成歯の根尖開放歯・長期症例を提示しその対応への根拠を解説させて頂きたいと考えております。』 |
|